常用漢字が追加される件2010年06月14日 22時43分12秒

ドッチ~ニョ?
ココイチで10辛を注文している人がいた。
変態! ヘンタイだ!!(←失礼)



んで。
常用漢字が増えるという話。

先日たまたま見ていた朝の番組で MのMんた氏が大げさに騒いでいた。

「岐阜の『阜』や大阪の『阪』は今まで常用漢字じゃなかったの?
 岐阜や大阪の人は今までどうしてたんでしょうかねぇ」


どうしてたも何も、普通に漢字で書いてたわけですが。


そもそも常用漢字ってのは「法令、公用文書、新聞、雑誌、放送など、
一般の社会生活において、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安」
なんだそうで、つまり単なる目安であるからして一般人が日本語を書く
際に何かを制約するものではないわけで。

しかも「固有名詞を対象とするものではない」ので、公用文書だの
新聞だのでも、阜やら阪やらが常用漢字に入ってなかったからといって、
不便は無かったはず。
「大さか府」とか「岐ふ県」なんて、新聞に書いてないし。

なので MのMんた氏のようにやたらと反発心をあおるように騒ぎ立てる
のは全くの的外れなわけで。逆に今さらなぜ常用漢字に入れることに
なったのか知りたいくらいです。

阜とか阪とかを固有名詞以外で使うことってあんまりないと思うんです
がねぇ。


そんなことより。

もっといろいろ問題があるんです。


そのひとつが上の画像。


「 剥 」と「 剝 」


「はく奪」とか「はく離」とかの「はく」ですな。
これもしかしたら環境によっては右側の字が文字化けしてるかも。
どっちも同じ字なんですが形がふたつあるんです。
今回常用漢字に追加されることになったのは右側の字体です。

なぜふたつあるかはこの際置いといて(長くなるのでね)
どちらかというと、より正しいとされるのは右側の字体であり、
常用漢字化される以前から「印刷標準字体」という位置づけで
あったのですが、左側の字体のほうがJIS第1水準だったせいで
最近までPCでは右側の字体が表示できませんでした。
(ちなみに右側の字体はJIS第3水準。Windowsでいうと標準で
 この字を表示できるのはVista以降です)

今回右側の字体が常用漢字化されたわけですが、環境によっては
左側の字体しか使えなかったりするので、このへんでちょっと混乱が
起きそうです。

しかも「緑」や「録」のように既存の常用漢字の中には常用漢字化
される際に、右側の字体と同様の形を持つほうを「旧字」とし、
左側の字体と同様の形を持つほうを「新字(正字)」としている
漢字もあるため、なんだか統一感の無い常用漢字表になって
しまいそうです。

ま、個人的には右側の「より正しい字」のほうが好みなんですがね。



なんか長々と書いちゃった。
興味のない人は途中で読み飛ばしちゃうね。こりゃ。

漢検の勉強をされている方へ2010年01月05日 15時07分59秒

素早く石化するってことでしょうか
寝正月満喫中の Wacky_PON であります。
今日で休みも終わりかぁ……。

さて、本気で漢検を受けてみたいと思い立ち、お勉強を始めた
わけですが、ここで私と同じように漢検の勉強をしている方に
お知らせがあります。


成○堂出版の参考書は誤植が多い。


私が買った「ポケット漢検2級問題集」では、「資料5 よく出る
四字熟語」というたった19ページのコーナーの中で、見つかった
誤植は3件。そのうち2件は写真のものも含む、間違って憶えたら
シャレにならんミスでした。

小説とかならともかく、学習参考書でこの誤植の数は異常です。
しかも校正するつもりだったわけではなく単に通して読んだだけで
見つけたミスなので、他にも誤植は潜んでいるかも。
全く信用できません。

もちろんたまたまこの本だけが誤植が多かった可能性もありますが、
少なくとも私は今後、この出版社の本は避けるでしょうね。


こういうワナも潜んでいたりします。
気をつけてくださいね。

汚名挽回2009年11月30日 19時52分04秒

私はカシオの XD-GP6900 という電子辞書を愛用しています。
100個ぐらいコンテンツが入ってて、何より国語系に強いのがよい。
精選版とはいえあの日本国語大辞典を初めて収録した名機です。

で、コンテンツ100個というのは今では珍しくないのですが、
それだけたくさんコンテンツがあると、互いに矛盾したことを
書いてあったりするのもまた珍しくなかったりして。
(ちなみに電子辞書の批判ではありませんよ。100個のコンテンツ
 全てをつじつまが合ってるかチェックする必要なんかないと
 思うんで)

というわけでタイトルの「汚名挽回」

この言葉はどうやら誤用の代名詞的に使われることが多いらしく、
この言葉を聞いた途端に

「汚名を挽回してどうする。汚名は返上だろ返上!」

と脊髄反射的にツッコむ方も少なくないと思います。

現に私の愛機のコンテンツのひとつ「デジタル大辞泉」は
「汚名」の項で

>「汚名挽回」「汚名を挽回する」は誤用。

と断定しています。
また、「言葉の作法辞典」の中でも

>汚名を「挽回する」「回復する」というと、わざわざ汚名を取り戻す
>意になる。

とし、誤用だと結論付けています。
だがしかし。
「問題な日本語」および「続弾!問題な日本語」の中ではこれは
間違いではないという説をあげています。

要約すると、「挽回」には取り戻す意味以外に、巻き返しを図る
意味があるので「汚名挽回」は間違いではないと。

また「明鏡国語辞典」の中でも、「汚名」の項目では触れられて
いないものの、「挽回」の項目でさりげなく、

>「退勢[汚名]を挽回する」

という用例を載せています。
つまり「退勢」やら「汚名」というマイナスの状態から巻き返しを
図るという意味なわけですね。

ここでもう一度「デジタル大辞泉」に戻って「挽回」の項目を見て
みると、

>「遅れを挽回する」

という用例は載っていました。
あれ? これはもっと遅らせるという意味じゃないよね?
「遅れ」というマイナスな言葉に対し「挽回する」と使えるなら、
汚名を挽回してもいいような気も。

……でも考えてみれば「遅れを取り戻す」とは言えるけど、
「汚名を取り戻す」というと何だか変な意味になりそうなので、
このふたつを同様に論じちゃだめなのかも。

うーん、日本語って難しいッスね。

うそ・おおげさ・まぎらわしい2007年06月06日 21時02分05秒

ウソじゃないけど大げさであったり、ウソじゃないけどまぎらわしく
感じることって結構ありますな。

新聞でよく見る「死傷」という言葉。
「500人死傷」と書かれると物凄い大事故に見えますが、
実は「1人が死亡、499人が軽傷」なのかもしれない。
死者とケガ人の合計が「死傷者」なので当然なのですが、
字面のせいか「500人死傷」と書かれたほうが大げさに
見えるんですね。

あと、昔よくあったサギ。
「消防署のほうから来ました」
と言って消火器とかを売りつける。
「消防署のほう」から来たのであって「消防署」から来たとは
言っていないとか。
このあたりは、曖昧をよしとする日本語特有の問題かもしれません。

さて。本題はここから。ここまでは長い前置きです。

最近知った話。

近頃スナック菓子なんかの裏の「原材料」の欄で、
「遺伝子組み換えでない」
という表示をよく見かけます。
これ実は、遺伝子組み換え食品が全体の5%以下であれば
この表示をしてよいという決まりなんだそうです。

遺伝子組み換え食品の怖さは、今のところ人体にどんな
影響があるかがわからないというところにあるのであって、
遺伝子組み換え食品を敬遠している人たちは1ミリグラム
たりとも摂取したくないと思っているはずなのですが、
実は例えば100グラムの製品なら「遺伝子組み換えでない」
の表示があっても5グラム程度までは含まれている可能性が
あるわけです。

どうもそれが消費者にはっきり伝わっているのかが疑問ですね。
遺伝子組み換え食品についてはそれほど気にしていない私でも、
これを知ったときちょっと微妙な気持ちになりましたね。

まぁ、雪○とか不二○とかの件に比べれば些事ですけど。

いい漢字、やな漢字2007年05月25日 20時29分06秒

会社で手書きの書類を見ていて、こんな記述に
ぶつかったことがあります。

「瓜が硬すぎる」
「瓜がはまらない」
「瓜を追加する」

ウリ????

これ、「爪(つめ)」の誤字なんですな。
いろんな部品のひっかけたりするようなカギ状の部分を
俗に爪と呼ぶんですが、この字ってのはどうも真ん中
付近が寂しく感じる人が多いのか、しょっちゅう「瓜」と
間違われるようで。

私は学生の頃から「他人のミスにはすぐに気付く」という
ちょっとヤな性質を持っているためか、このように人が非常に
勘違いしやすい漢字の例をいくつか知っています。


☆「璧」と「壁」

「完璧(かんぺき)」とか「双璧(そうへき)」とか書く場合の
「璧」という字は、「壁(かべ)」とは別の字です。
これは私自身も、高校時代まで勘違いしていました。

☆「柴」と「紫」

「柴(しば)」という字は苗字でよく見る漢字ですが、この
字が実際に苗字に含まれている人に話を訊くと、
「紫(むらさき)」と間違って書かれることがとても多いそうです。

☆「緑」と「縁」

「緑(みどり)」と「縁(ふち)」は手書きでいい加減に書くと
あやふやになってしまいますね。

☆「崇」と「祟」

以前会社の人員リストを見ていたときに「祟」を含む名前を
見たことがあるのですが、まず何かの間違いでしょう。
崇は「あがめる」、祟は「たたる」。意味が正反対です。


最近はPCに頼りっきりのためか、私自身もいざ手書きしようと
したときに「あれ~??」となることがあります。
たまには手書きしないとダメですな。